2021/9/24
一般財団法人腸内フローラ移植臨床研究会 代表理事の田中善先生(医療法人仁善会 田中クリニック 理事長)の論文が、”Nutrients”に掲載されました。
Nutrition and Cancer Risk from the Viewpoint of the Intestinal Microbiome.
腸内マイクロバイオームから観た栄養とがんのリスク
https://www.mdpi.com/2072-6643/13/10/3326
論文の中では、腸内細菌を最適化する方法の一つとして、当研究会で採用しているNanoGAS®︎ウォーターを利用した腸内フローラ移植(NanoGAS®-FMT)の有用性についても紹介されています。
【要旨】
がんの発生や進行のリスクを低減するためには、様々な重要な取り組みがある。これらの取り組みには、生体の恒常性を維持するための栄養素の偏った食事の是正、有害物質の解毒、免疫機能の維持・強化があげられる。正常な細胞環境では、炭水化物、脂質、タンパク質、ビタミン、ミネラルなどの栄養素が適切に消化・吸収され、体内に取り込まれるため、がんが発生・進行しやすい環境は防がれる。必要なのは、有害物質の体内への侵入を防ぎ、体内の毒を解毒することである。これらのプロセスが正常に行われた場合、細胞は正常に機能し、遺伝子はダメージを受けることはない。がんとの戦いやがんの発生や進行の抑制において、最も重要な要因は免疫システムである。免疫系を良く機能させるためには、腸内細菌叢がすべての役割を果たせるような栄養状態が必要である。腸内細菌叢を育成するためには、有機野菜やフルーツ、食物繊維などのプレバイオティクスと、発酵食品やサプリメントなどの腸内細菌叢に有効なプロバイオティクスが求められる。これらの生物が協力し合う”共生: Symbiosis”はガンのリスクを減らす有効な手段である。さらに、一般財団法人腸内フローラ移植臨床研究会が特別に製造するUFBを用いた腸内細菌叢移植(FMT: Fecal Microbiota Transplantation)は栄養状態の改善やがんのリスクを低減に有用である。